ぽつねん

 身辺整理と云うわけでもなく毎度の下らない思いつきを実行する為にだが、PC内のファイルをごそごそ漁る。そこに在ったのは数年前の自分が抱いていた課題意識の残滓で、今の自分は見向きもしない・出来ない類の関心事たちで。消してみたり、再利用してみたり。
 そんなことしつつTLを覗きつつ、ポツリと呟いてみる。そこ在ったのは数年前と似通った自分で。懐かしいとも愛着があるとも言えるし、変化の無さが恨めしいとも言える。
 心血を注いでいた事物たちは、削除すれば消えてしまうくらいに儚かったのだ。そしてそれは即ち私の在り様だ。未来になって、削除してしまえば、何も残らない。私の心に存在の確かさなど無いのだな。
 およそ確かなものは、貯金通帳の総額と増減くらいなもんだ。数字の上下が私を一喜一憂させる。なるほど、お金と肉体だけが私の確かさであるのか。お金と肉体に連動しない思念など、後で簡単に消えてしまう。儚いものだ。