私がウンカだと思っていた虫はヨコバイであった

 雲霞(うんか)について調べた際に、雲霞=気候と浮塵子=虫が別概念であることに気づく。ああてっきり、「雲霞の如く数が多い虫」が縮まっているのとばかり。
 この浮塵子(うんか)と云う単語は特定の生物種を指すのではなくて、要はある種の害虫を総称した言葉である。ただ私は、特定の生物だけをウンカだと認識していた。
 軽く調べるに私が覚えていた虫はツマグロヨコバイだと思われる。
 ああああ、こいつは中途半端に邪魔臭いのだよね。稲の害虫であることは堪忍しても良いが、網戸の隙間から侵入するわ、そして殻が少々硬いので蛍光灯にぶつかるとカチカチ小さい音を出すのだ。極々小さい羽虫の死骸であれば単なるゴミだとも思えるが、こいつの殻は無駄に存在を主張する。もっと大きな虫であれば生き物として認識しやすいので「人家に迷い込んで可哀想に、よしよしお逃げなさい」と仏心も出てくるのだがヨコバイみたいに小さすぎる虫では中々愛でることも難しいと言いますか飛んでるから触れないし触れるときは死骸ですし全くもって可愛げがない是に比べるとゴキブリの方がまだしも愛嬌があるくらいだ云々かんぬん。