小さい、花の写真集が欲しいと思った


花は自分にとって、大切なものではないが、しかし、時折心が向かう対象である。ずっと心を向けているわけじゃないが、ふと、たまに思考が向かう。好きな音楽みたいなもんだな。

花は、物体と色彩の中間に位置しているように思う。あるいは、具象と抽象の間とも言えるか。構造や質感を持たないわけじゃなく、また見ている側がそれらを全く意識しないわけではないが、何処かで、存在している物体としてではなく、イデアか何かを見ているような心持ちを覚える。


先週くらいだったか、数日ほど、寝る前に音楽CDのジャケットを眺めながら寝入った。ジャケットの絵柄(いや、正確には歌詞カードの絵柄なんですけどね、と蛇足)を見つめて、意識を向けて、どれだけの断片が自分に定着されるもんか試した。結論としては、まあ、覚えられないもんだなと。時間をかければ細部まで記憶できるかもしれんが、刺激に飽きてしまう。マジ見飽きる。

それは図鑑に載ってるよな植物画をオサレに加工したよな図柄だった。選んだ理由は、そのCDの1曲を気に入っていたことと、明確な線で描かれてるほうが意識を向けやすいと思ったから。

だからなのか、ふと、小さい写真集が欲しいと思った。比較的サイズが小さい、花の写真集が欲しいと思った。大きめの書店で、1つだけ、それなりに満足できる品があった。↑の画像である。中くらいの書店で探したら、置いてなかった。小さい書店にも、やっぱりなかった。うーん、流石は田舎だね☆彡

正直、↑には少しだけ不満がある。詩?が好きになれないのだ。アレよ、2つの食材を炒めた料理を前にして「片方だけ食ったほうが旨くね?」って思う心理だ。自分の感想が決して妥当だとは思わない。多分、狙ってる客層にはウケる。だけど、俺は別に癒しとか求めたないから!! 写真だけでよくね!? ……身勝手だとは思うが、心の底から正直な感想だ。


小型の写真集?で、他に手持ちなのは『THE BOOK OF COLORS』(PARCO発行)より、赤と黒の2冊くらいだったかな。ん〜写真の雰囲気は好きだし、美しいと思うのだが、長時間見ていると心がキツい色なんだよな。

ある種の色合いは凝視に耐えない、と言えば語弊があるか。見ていると、心のどっかがザワザワして、不快で、目を逸らしてしまう。純_無彩色や、純_原色は、不快感が強い傾向がある。vividな配色は更にキツイ。補色のよな強い色相対比も嫌だ。画面内に明度差があると不快感を覚えやすく、また基本的に明度が抑えられてるほうが耐えやすい。色相の大半があまり得意でなくて、特に赤・黄色が嫌い。好きな色相は、恐らく青の近辺だろうか。本当の青より、やや緑か赤の成分が混じってるほうが良い。


そんなこんな、花の青は柔らかで、主張しすぎないから気に入っている。↑の本でも、青か紫っぽい写真ばかり見ている。花の写真について論じれる知識はないが、しかし、特に不足は覚えない。何と言うか、感覚的にだが、本のサイズに見合った撮り方をされてるよに思えたり。

多分、品数の多くない商品区分だから、自分の探求力じゃ、更に良い品を見つけることは、中々出来まい。ブックオフで偶然見つける可能性があるくらいか? うん、なんやかんや、それなりにお世話になりそうな本である。