「題陸放翁詩巻後」

天寶詩人詩有史
杜鵑再拜淚如水
龜堂一老旗鼓雄
勁氣往往摩其壘
輕褻駿馬成都
氷甌雪椀建溪茶
歸來鏡曲盟鷗沙
詩墨淋漓不負酒
但恨未飮月氏
牀頭孤劍空有聲
坐看中原落人手
逭山一髪愁濛濛
干戈已満天南東
來孫却見九州同
家祭如何告乃翁
_____

「陸放翁の詩巻の後に題す」

天寶の詩人 詩に史有り
杜鵑(とけん) 再拜して淚水如し
龜堂の一老 旗鼓雄なり
勁氣 往往 其の壘を摩(ま)す
輕褻(けいきゅう) 駿馬 成都の花
氷甌(ひょうおう) 雪椀 建溪の茶
歸來 鏡曲 鷗沙に盟(ちか)ふ
詩墨淋漓 酒に負(そむ)かず。
但(た)だ恨む 未(いま)だ月氏の首(こうべ)に飮まざるを
牀頭の孤劍 空しく聲有り
坐して看る 中原の人の手に落つるを
逭山一髪 愁(うれい)濛濛(もうもう)
干戈(かんか)已(すで)に満つ 天の南東
來孫 却(かえつ)て見る 九州の同じきを
家祭 如何(いかん)か 乃翁(だいおう)に告ぐる
_____

林景熙「题陆放翁诗卷后」
天宝诗人诗有史
杜鹃再拜泪如水
龟堂一老旗鼓雄
劲气往往摩其垒
轻亵骏马成都
冰瓯雪碗建溪茶
归来镜曲盟鸥沙
诗墨淋漓不负酒
但恨未饮月氏
床头孤剑空有声
坐看中原落人手
青山一发愁蒙蒙
干戈已满天南东
来孙却见九州同
家祭如何告乃翁
_____

集英社漢詩大系 宋詩選』では確かに「題〜」となっているが、ググってみると「書(书)〜」の方が引っかかる件。
「书陆放翁诗卷后」
「書陸放翁詩卷後」