佐々木睦『漢字の魔力』より遊戯詩など

【野野鳥鳥啼啼時時有有…】
>漢詩人として有名な蘇軾には聡明な妹が居たとされる(※実在かは不明)。んで彼女が難解な詩を解読する下りがあるのだけど、その詩が「野野鳥鳥啼啼時時有有思思春春氣氣桃桃花花發發滿滿枝枝鶯鶯雀雀相相呼呼喚喚巖巖畔畔…(長いので略)」と二字を連ねている変態的な作品でして。
(自分の呟き)

http://home.educities.edu.tw/f5101231/f1.html
(参考)

【清代の図形遊戯詩】
 書籍では『璇玑碎锦』(璇璣碎錦)と『奚囊寸锦』(奚囊寸錦)が軽く紹介されている。これらの原文原図はWEB上で見られるかな? 解説は……日本語圏では見つからないかも。


【図形で描いた詩】
 圈圈诗(圈圈詩)。ここまで象形化してしまうと全く漢字ではないな。


【璇璣図】
>璇玑图(璇璣図) ow.ly/grAXL (画像検索結果) // 29x29の方形に漢字並べた図。大体どの方向・文字数で読んでも

詩になるとか。中国語における孤立語としての性質を芸術に昇華した好例と言えるか。


関帝詩竹】
>不謝東君意,丹青獨立名,莫嫌孤葉淡,終久不彫零

 読み下すなら……「東君の意には謝(こたえ)ず、丹青に獨(ただ)名を立てん。嫌(うたが)う莫(な)かれ孤葉の淡(あわき)、終(つい)ぞ久(なが)く彫(か)れ零(おち)るなし」くらいかな?
 ただ、軽く検索するに詩の解釈が分れているな。三-四句を「関羽自身の忠義が変わらない」事を表す意見と、「劉備の復活を信じる」意味であるとする声もある。加えて、書籍では「関羽から曹操に贈った」とされるがWEB上では「→劉備」と解釈しているな。